こんばんは、「ココロノコエ」深夜の相談室のアリアです。
今夜は、人間関係の中でふと投げつけられる、棘(トゲ)のある言葉について。 少し考えていきたいと思います。
相談室へのお便り:「悔しくて涙が出ました」
ご紹介します。ペンネーム「雨上がりの猫」さんからのお便りです。
「アリアさん、こんばんは。
先日、久しぶりに会った知人に言われた言葉が、どうしても忘れられなくてメールしました。お互いの近況を話していた時です。 私が、最近仕事と家事の両立でバタバタしている話を少しだけしたら、彼女がこう言ったんです。
『でも、〇〇さんはいいよね。旦那さんも協力的だし、悩みなんてなさそうで。
あなたは楽でいいよね』笑って流しましたが、家に帰ってから悔しくて涙が出ました。 私だって、見えないところで必死にやっているのに。 悩みがない人間なんていないのに。
言い返せなかった自分にもモヤモヤしています。
こういう時、どうやって心を整理したらいいのでしょうか?」
雨上がりの猫さん、お便りありがとうございます。 その悔しさ、痛いほど伝わってきます。
笑って流した雨上がりの猫さんは、本当に大人で、優しい方ですね。 でも、その分、心の中に刺さった棘が痛みますよね。
「あなたは楽でいいよね」 この言葉、言われた方は本当に傷つきます。
まるで、水面下で必死に足を動かしている白鳥の努力を無視して、「優雅でいいね」と石を投げられるようなものですから。
言い返すよりも、もっと強い「守り方」
雨上がりの猫さんは、「言い返せなかった」とご自身を責めていますが、私はそれで良かったのかもしれない、とも思います。
もちろん、「私だって大変なのよ!」と言い返す権利はあります。 でも、もしそこで言い返していたら、お互いに傷つけ合う泥仕合になって、もっと後味が悪かったかもしれません。
私が今日提案したいのは、そこから一歩引いて、「なぜ、あの人はそんなことを言ったのだろう?」と想像力を働かせることです。
これは、ただ我慢するということではありません。
相手の背景を知ることで、「なんだ、そういうことか。それなら私が気にする必要がないな」と腑に落ち、あなたの心が傷つかなくなるための防衛策なのです。
「楽でいいよね」の裏にある悲鳴
心理学的な視点で見ると、他人の人生が「楽」に見えて仕方がない時というのは、その人自身が限界ギリギリまで追い詰められている時であることが多いのです。
その知人の方も、もしかしたら心の中で、悲鳴を上げていたのかもしれません。
- 「私はこんなに苦しいのに、誰も助けてくれない」
- 「本当は私も、あなたのように笑って過ごしたい」
- 「自分の頑張りを、誰かに認めてほしい」
つまり、「あなたは楽でいいよね」という言葉は、雨上がりの猫さんへの攻撃ではなく、相手自身の「SOS」だった可能性が高いのです。(※1)
そう考えてみると、どうでしょう?
頭の片隅に、「ああ、この人も余裕がないんだな」という、少し冷めた、でも静かな納得感も生まれてきませんか?
もちろん、「嫌なことを言われた」と不快になる自分を責めることは必要は全くありません。
この2つの感覚は矛盾なく、両立できるからです。(※2)
余裕のない相手を無理に付き合う必要はない
相手の事情がわかったからとて、無理に我慢をする必要も、相手の悩みに寄り添う必要もないのかなと思います。
ただ、悲鳴をあげている人には、こちらの事情なんてわからないだろうな、と
相手の事情を想像し、あえて飲み込んであげる。
それは、あなたが弱いから我慢するのではなく、あなたの方が精神的に豊かで、余裕があるからこそできる「大人の選択」です。
見えない努力をしている雨上がりの猫さんだからこそ、相手の弱さも見抜くことができるのかもしれません。
アリアからのメッセージ
雨上がりの猫さんが、そして今夜これを聞いているあなたが、もしまた「楽でいいよね」と言われたら。
言い返す代わりに、心の中でこう呟いてみてください。
「そう見えるくらい、私が今、幸せそうに見えているなら、まあいいか」
「この人も今、いっぱいいっぱいなんだろうな」
同じ土俵に立たず、一歩高い場所から相手を眺めてみる。
その「視点の高さ」は傲慢に思えるかもしれないけれど、相手を見下すためではなく、あなたの心を守るために登る高みです。
あなたのその深くて広い優しさが、どうかあなた自身を傷つけることになりませんように。
それでは、また次回の相談室でお会いしましょう。
おやすみなさい。
参考サイト
※1 「羨ましい」と思う気持ちはどこから? 感じる瞬間や原因と対処法 Domani(小学館)より
人が他人を「羨ましい」と感じる心理的メカニズムについて解説した記事。他人を羨む原因の多くは「自分自身の日常に満足できていないこと」にあるとし、心の持ち方や対処法について紹介しています。

※2 「相手の意図」と「あなたが受け取った痛み」は矛盾なく両立する(ココロノコエ)より




コメント